第33章

じわじわと

一月が経つうちに、少しずつ見えてきた。

カゲは村の共同作業に来なかった。
しかし来なかったことを、悪びれなかった。
翌日また笑顔で現れ、何事もなかったように話しかけた。

カゲは隣の家から農具を借りて、返さなかった。
返してほしいと言われると、きょとんとした顔をした。
そしてすぐに返したが、翌週また別の物を借りて返さなかった。

カゲは村の決め事の場に来て、自の意見だけを言い、
他の者の話は聞かずに去った。

一つ一つは小さかった。
しかし積み重なると、村人たちの目が変わっていった。

誰も直接は言わなかった。
言うと、カゲは悲しそうな顔をした。
「そんなつもりじゃなかった」と言った。
言った者が、悪者のような空気になった。
だから皆、黙った。

シンはその構造を見ていた。