第3-2章

共同体

きょうどうたい

人は一人では生きられない。
これは弱さではない。これは道の設計である。

山の木々は、互いに根を絡ませ、嵐に耐える。
一本の木は倒れても、森は倒れない。
人の共同体もまた、そのようなものである。

しかし共同体は、ただ集まることではない。
共同体とは、互いのを認め、互いの作法を尊び、互いの責任を見届け合う者たちの集まりである。

お互い様、という言葉がある。
この三文字の中に、共同体の真髄がある。
今日助ける者が、明日助けられる。
今日強い者が、明日弱くなることがある。
その循環の中で、人は互いを支える。

しかしお互い様は、一方通行ではない。
受け取るだけの者は、共同体を蝕む。
与えるだけを強いられる者は、共同体を去る。
均衡が、共同体を生かす。

共同体に入る者よ。
汝は何を持ち込むか。
汝は何を引き受けるか。
汝は何を尊重するか。

それを問わずして、共同体の恩恵だけを求める者を、この道は認めない。