第2-8章

沈黙の力

ちんもくのちから

語ることが力だと思っている者がいる。
しかしこの道は、沈黙もまた力であることを知っている。

神社の境内に入ったとき、人はなぜ静かになるのか。
そこに沈黙の力があるからである。
言葉を超えたものが、そこにあるからである。

よく喋る者が、すべてを語っているわけではない。
静かな者が、何も持っていないわけでもない。

深い川は、静かに流れる。
浅い川が、岩に当たり声を上げる。

沈黙の中で、人は自の内なる神と向き合う。
沈黙の中で、人は道を聴く。
沈黙の中で、人は次の言葉を磨く。

この道を歩む者よ。
時に黙れ。
時に立ち止まれ。
時に何も語らずに、ただそこに在れ。

在ることもまた、分を尽くすことである。