第5-7章

落ちることと立つことの道

おちることとたつことのみち

人は落ちる。
これは弱さではない。これも道の設計である。

落ちたことのない者は、立っていることの意味を知らない。
痛みを知らぬ者は、痛みを抱えた者の神を見ることができない。
落ちることは、深さを知るための道である。

しかし落ちたとき、人は嘘をつきたくなる。
大丈夫だと言いたくなる。
落ちていないふりをしたくなる。

その嘘は、立ち直りを遅らせる。

まず認めよ。
落ちていると、認めよ。
暗い場所にいると、認めよ。
それが清めの最初の一歩である。

認めた者だけが、次に進める。

立ち直りとは、元の場所に戻ることではない。
落ちる前の自に戻ろうとする者は、いつまでも戻れない。
落ちた後の自分が、新しい出発点である。

割れて金で継がれた器が、割れる前より深い物語を持つように、
落ちて立ち上がった者は、落ちる前より深い根を持つ。

焦るな。
立ち直りに正しい速さはない。
ゆっくり立つ者も、道を歩んでいる。
立てない日があっても、道はそこにある。

ただ一つだけ、覚えておけ。
座り込んだまま、道が変わることはない。
どれだけ小さくとも、一歩が、道を変える。